■2007年7月15日(日) ■ドーンセンター

■出演者
指揮 青山、萩原、三木、桂、甲和   ピアノ 武知
T1 太田、名迫、岡田、辻、山口、内田、*更家、#清水、#三木 9名
T2 T仮谷川、子安、木村、糟谷、田村、細谷、藤本、詠田、*高橋、*田中、#角地、#越野、#山本  13名
B1 近藤、T大野、橋本、今村、T奥村、T渕山、田口、桝田、荒木、片桐、前川、#津国、#野々垣 13名
B2 桂、T待山、大島、中野、青山、三瀬、田嶋、T山邊、佐々木、T 鈴木、T甲和、 菅原、*深田、#五島、#西尾、#萩原  16名
T印‐東京メンバー、*印‐現役、#印‐客員 合計 51名

■報告
大阪男声は第7回定期演奏会を7月15日(日)にドーンセンターで開催した。
今回のトピックスは、去年から始めた、プロの指揮者とエキストラを導入する路線を踏襲したこと、特別出演は無く、全ステージを大阪男声による男声合唱で構成したこと、一週間後に初めて東京で同じプログラムで東京演奏会を開催することである。

久し振りの梅雨の晴れ間となって、客席はかなり埋まり、午後2時にに開演した。

最初のステージは草野心平作詩、多田武彦作曲の組曲「富士山」を三木秀信さんの指揮で歌う。本日の唯一のアカペラの曲で、音のピッチが下がらないように緊張感を持って歌い、重厚なハーモニーで先ず客席の心をつかんだ。

第2ステージは青山令道さんの指揮で、青山政雄作曲「梁塵秘抄」の6曲。
第3回と第5回の演奏会で披露した作品の第3集として新たに委嘱したもので、洋風の和声を使わず日本調で平安末期の梁塵秘抄の世界をかもし出す。
中程にテナー、バリトンのソロの馬子唄風の曲があり、指揮もされた三木さんと萩原さんが素晴らしい喉も聴かせた。
作曲者の青山政雄さんが90歳のご高齢にもかかわらずお見えになったので、客席に紹介し花束を贈呈した。

第3ステージは寺山修司作詩、信長貴富作曲の「思い出すために」で指揮は萩原寛明さん。ANCORの会でも歌い大好評を博したが、更に完成度を高めようと表現に工夫を加え、期待に違わぬ演奏が出来た。

最後は再び青山さんの指揮で、恒例になったヨハン・シュトラウスのワルツ「美しく青きドナウ」と「南国のばら」の2曲で楽しいステージを作る。
「美しく青きドナウ」はこれで3年連続で歌うことになり、年輩の団員は現役時代にも歌っていて、慣れで雑にならないようにと新たな指導も受けた。辻さん、山口さんのテナーソロはエキストラの歌手に引けを取らない美声で輝いた。「南国のばら」は10名のエキストラによる重唱を全員のトゥッティの間に配して変化をつけ、楽しいメロディーに溢れたこの名曲を飾り立てた。

盛大な拍手に応えてアンコールはまず「南国のばら」のコーダ以降を再演し、続いて東京で練習指揮を担当してきた甲和伸樹さんのエネルギッシュな指揮で、民謡「斎太郎節」をエキストラの越野さんのソロを交えて力強く歌った。最後は大阪男声の創立者、桂豊さんが指揮する「Muss i denn」で別れの挨拶とした。

今年の演奏は声がよく通り、それぞれの曲の表情をよく表現していて、安心して聴け、男声合唱の魅力を満喫できたと、多くのお褒めの言葉を頂いた。
武知朋子さんのピアノ伴奏にも賞賛の声が集まった。

この後、東京で演奏することもあって、東京のメンバーは過去最多の8名が参加、4名の阪大男声現役の応援も加わって、50名を超えるステージになった。
入場人員は500名の定員に対して約450名。
お客様の数、東京からの参加者数、総出演者数、そして演奏の質、いずれも過去7回の中で最高となる素晴らしい成果を出すことが出来た。
この成果を抱いて初めての東京へ行くとしよう。