■2004年11月3日(水・祝) ■伊丹市立文化会館 いたみホール

■演奏曲
堀口大学訳詞・南弘明作曲
「月下の一群」から「秋の歌」
指揮:傘谷愛信、ピアノ伴奏 武知朋子
■参加者
指揮 傘谷
T1 竹村、名迫、角辻、中川、山崎、中山、林、神谷、馬渡   9名
T2 子安、糟谷、細谷、藤本、内田、松山、*米森、*吉原、*脇  9名
B1 近藤、橋本、今村、田口、桝田、浦本、山本、*津田、*野中、*松本、*渡辺  11名
B2 桂、大島、中野、三瀬、田嶋、高橋、*池田 7名
*印 現役  合計 36名(指揮者、ピアニストは除く)

■報告
大阪男声は11月3日文化の日に伊丹市立文化会館で行われた「関西男声合唱祭・バッカスフェスタ」に出場した。この合唱祭は今年が6回目で、毎年文化の日に伊丹で開催されているが当団は初出場である。今年は43団体が出演し、11時半から18時まで次々と熱演を繰り広げた。

大阪男声は傘谷さんの指揮、武知さんのピアノ伴奏で南弘明作曲の『月下の一群』から「秋の歌」を歌った。ヴェルレーヌの有名な詩の堀口大学の訳につけた曲で、傘谷さんは大阪男声ならこの詩の渋い大人の雰囲気をたっぷり表現できるだろうと考えて取り上げた。

当団の出演は15時で、事前に10分ほど練習してホールへ。前の団の演奏を聴いてからステージへ登る。山崎祥治朗さんが団の紹介を行い、お得意のタップダンスも見せて来年の現役の定演のPRも抜かりなく挟んだ。

静かに5小節の前奏があり、トップテナーを除く3声部がピアニッシモで入る。
ここで秋の雰囲気が出せるかで印象が決まるということで、緊張気味に歌い出す。幾分雰囲気が硬いようだ。しかし細かく指示されたテンポの揺らぎや強弱の変化を無難にこなして進む。後半のフォルテッシモは伸びやかに歌えて、最後はまたピアニッシモにうまく収めた。

最高の出来とまでは云えないが、客席の反応もまずまずで、来年の定演の小手調べとしてはよい経験になった。この曲を歌ったことがある若いOBや現役の諸君が大勢参加してくれて、幅広い年令の構成で、大阪男声らしい声を披露できた。

出演後2時間ほどは他の団の演奏を聴くことになる。4人のクヮルテットから70名の大団体まで、人数、年令構成、曲の種類も様々であるが、総じてレベルが高いことに感心し、男声合唱の醍醐味をたっぷりと楽しめた。

終演後ホールのロビーで打ち上げパーティーが催され、当団も半数以上が参加して、ホールに溢れるばかりの人数で、文字通りバッカスの宴をくりひろげた。連盟のお歴々の中でも96才のご高齢で今日もかくしゃくと1ステージを振られた加藤直四郎さんが皆の賞賛を浴びた。全員で男声合唱の名曲を何曲か高唱してフェスタは盛り上がった。